塾長コラム

子供たちが先生だった

第2話
母が涙ぐんだ日


 

小学校3年生のときのことです。

社会科の通知表で、
たまたま「4」をもらったことがありました。

そのときの母の顔を、
今でも覚えています。

泣きそうになって喜んでいたのです。

子どもながらに、
「ああ、そんなに心配しとったんやなあ。」
と思いました。

それくらい、勉強ができなかったのです。

母は、
「この子、大丈夫だろうか。」
と思っていました。

なぜ、それが分かるのか?
祖母と話しているのを
いつも聞いていましたから(笑)

 

今思えば、無理もありません。

勉強は嫌い。
宿題は嫌い。
学校もあまり楽しくない。

通知表も、2とか3ばかり。
 

今なら、
「自己肯定感が低かった」
なんて言葉で説明できるのかもしれません。

でも、当時は、
そんな言葉は知りません。

 

ただ、

「自分は頭が悪い。」

そう思っていました。


ところが、

小学校4年生の終わり頃、
私は、自分から勉強を始めます。

学校の授業が苦痛すぎて、
何とかしたかったのです。

算数や国語の問題集を買ってもらい、
分からないところは、

参考書を読んだり、
何度も文章を読み返したり、
図を書いてみたりしながら、
少しずつ進めていきました。

時間はかかりました。
でも、
あきらめませんでした。

すると、

5年生になる頃には、
少しずつ成績が上がり始めました。

勉強も、
前ほど嫌ではなくなりました。

そして、
考えることそのものが、
少し楽しくなってきたのです。


最近、
脳科学の話を聞く機会がありました。

小学校高学年頃になると、
前頭前野が大きく発達し、
よく使う神経回路が強化されていくそうです。

逆に、
使わない回路は整理されていく。

私は、
ちょうどその時期に、運良く、

自分で考え、
自分で学ぶ経験を積むことができたのかもしれません。

もちろん、

脳の成長は、
小学生で終わるわけではありません。

中学生になっても、
高校生になっても、
大人になっても、

新しいことに挑戦し、
コツコツ続けていけば、

人は変わることができます。

私自身、
そうでした。

だから、

今、

勉強が苦手で悩んでいる子にも、
保護者の方にも、
伝えたいことがあります。

今の成績が、

その子の可能性を決めるわけではありません。

大切なのは、
どんな選択をするか。

そして、
小さな努力を、
積み重ねていけるか。

その積み重ねが、
少しずつ、

脳を、
人生を、

変えていくのだと思います。
 

(つづく)

伊万里進学塾では、ただ答えを教えるだけでなく、自分で考え、自分で学ぶ力を育てることを大切にしています。
お子さまの学習について気になることがありましたら、体験授業または学習相談をご利用ください。